ヒューズ・高感。リレキ

ヒューズは適度に取り換えましょう。

承認欲求の話

この間、ちょっとした縁でコスプレ活動をしてる人と話した。写真集を出すというので、「売れるといいですね」と言ったら「売れなくてもいいんですよ。承認欲求を満たしたいだけなので」と言っていた。

「なるほど」と感心した。承認欲求を満たすついでにお金儲けをするというのは素晴らしい発想だ。一石二鳥である。

頭では理解してたが、実際にそれを実践している人の言葉を聞くと納得の度合いが変わる。
もちろん、承認欲求は特になくて仕事としてやっている人もいるだろう。どっちでもいいのだけれど、私は承認欲求をあまり自覚しないので、結びつけて考えている人の意見は参考になった。

私にも承認欲求はある。

ただ心の底に「私ごときが承認されるわけがない」という諦めのようなものがある。

だから承認欲求を抑圧しているうちに、見失ってしまったのだろう。
その分、承認してくれる人を見つけると徹底的に甘えてしまう。

これはあまり良くないことだ。

甘えを一人にだけ向けたときの重圧は、甘えられた相手の身動きを取れなくする。それに重圧に見合ったものを返せるわけでもない。負荷は分散したほうがいい。

承認されるのが当たり前だ。

そういう「世界にたいする信頼」のようなものを取り戻さない限り、私は健全な人間関係を築けないだろう。

その点で承認欲求とコンテンツを結びつけるという発想は素晴らしい。コンテンツの完成度を保つためにも、必要以上に甘えられないし、承認の対価はコンテンツの消費という形で達成される。

アイドルや風俗の仕組みがよく分からなかったけれど、こうやって文章にしてみると合点がいった。
というか、文章にしないと分からないってのも、なかなか面白い。それに希望が見える。

文章にしなくても感覚でアイドルを理解できる人が大半だろうけど、そうじゃなくてもいろんなやり方で実感することが出来るのだから、諦めずにさまざまな方法を試してみる価値がある。

だからといって、すわネットアイドルデビューなんてことはしないけれど、なるべくいろんな人と会って、受け入れてもらえるという感覚を得ていきたい。

そして、受け入れられることを望むだけじゃなく、受け入れられたことへの対価を払えるように自分の価値を高めること。

他人をただ許容するだけではなく、見合った対価を受け取っているかを考えるようにすること。

その上で、私に多くの価値をもたらしてくれた人に責任を持って報いる。

ここら辺が出来るようになりたい。