ヒューズ・高感。リレキ

ヒューズは適度に取り換えましょう。

芸大美大の話

 タイムラインで「子供が芸大美大に行きたいと言ったら止めるべきじゃない」というのが流れてきたので思ったことを書きます。

 まず芸術や美術の価値とマネーは別で、本能に訴えかける需要でない限りはマネタイズが必要で、マネタイズの才能とアートの才能は別で、しかもそれはたぶんアートを真剣に学んでも得られないものだと思います。

 芸術で身を起こすのならば、アートの価値を高めるのではなく、マネタイズの上手い人を捕まえるか、マネタイズを学ぶのが良いと思います。

 たとえば、岡田斗司夫ガイナックスみたいな関係です。ガイナックスには恐るべき才能が集まりましたが、岡田斗司夫というマネタイズの天才がいなければ成立しなかったでしょう。

 その点でアート系の学校はマネタイズを教えないし、かといって本能に根差した「衣食住性」に訴えかけるような能力を培えるかどうかも分からないです。

 

 ただ本能的欲求と理性的欲求の合いの子のようなものを作りたいと思えるのならまだ事情は違います。

 たとえばパティシエ、建築、服飾、風俗といったアーティスティックでありながらも、本能に訴えかける要素を持つジャンルにランディングできるならば、それはマネタイズの道が開けます。

 だから、いい音作るアーティストもライブのときは化粧をしてファッションにこだわるし、即売会では綺麗な売り子をどっかから見つけてくるし、ショーではコンパニオンを呼ぶし、村上隆は射精するフィギュアを作ったのでしょう。

 

 でもそういった事情と、親が子を美大に行かせることは割と無関係です。

 

 私は子育ては趣味であり、また子供と親が自己肯定感を高める儀式だと思っています。

 

 だから、子供を美大に行かせることは実質的な投資やマネタイズとは別の次元で、採算度外視に子供の自己肯定感を満たすことであり、また親は子供の自己肯定感を満たせるという自己肯定感を満たす儀式なのです。

 

 私は今のところ、子供を作る予定はありませんが、もし子供を作ることになったら、まずは対等な関係で互いの肯定感を培える環境を作り、その上でマネタイズをどうしていくかを一緒に考えられる関係になりたいと思います。